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  • 田中悠美子(ながえゆみこ)

わたしの世界観17~大学やめて舞台作品発表


宿舎に山積みとなっていた荷物の

半分以上を処分して、

主人の待つ東京のマンションに舞い戻ったあとは、

しばらく

荷物整理と職安通いに

明け暮れ、、、

2009年1月頭から

80日間の文化庁海外研修に突入!!

今回の研修目的は、

「三味線音楽と人形・オブジェクトのコラボレーションによる

実験的なシアター作品を創作するため」。

こんどはACCの研修のような

手厚いケアと潤沢極まりない助成金を受けるわけには

行きませんでしたが、

受け入れ先のバジル・ツイストのスタジオや、

彼が拠点とする劇場”HERE Arts Center”に通って

人形の試作品を製作してみたり、

バジルの人形公演やそのほかのさまざまな人形劇を

見に行ったり、

ジャパン・ソサエティーの催しを見に行ったり、、、

自分なりの舞台作品を作るために、

研鑽を積みました。

もちろん

人形製作は初めての体験。

しかし、

じつはじつは

文楽が好きになった一番の理由は

「お人形がきれい」だったからでした。

本当は、、、

最初になりたかったのは、

三味線弾きではなく、

人形遣いだったのです(^_^;)、、、

素人がゼロから人形

(しかも操作できるパペット)を作るのは

至難の業でしたが、

バジルやお弟子さんのジェシカに指導してもらいながら、

マスクと手足が動く小さなパペットの試作品を

作ることができ、

どのような作品を作りたいのか、

構想も固まってきました。

そうそう、

セサミストリートの

ジム・ヘンソンカンパニーを見学したのも

ワクワクものでした!!

あっという間に80日間は終わり、

日本に帰国。

こうなったら、

もう止まりません(^_^;)

新作のシアター作品を作り、

発表するじょ~\(^o^)/!!

そして

その思いが結実したのが

2010年12月にアサヒ・アートスクエアで発表した

「たゆたうた」。

前半は

高橋悠治氏・大友良英氏・一ノ瀬響氏への委嘱作品初演と、 鈴木ユキオ氏のダンス ×山本精一氏のギター

×田中の三味線による即興ライブ。

後半は、

能『道成寺』、文楽『日高川入相花王』の

「安珍清姫」の物語世界を

題材にした舞台作品「KIYO-HIME」。

私は

全体の構成、演出、アクト、

義太夫三味線演奏、人形操作を

担当。

鈴木ユキオ氏のダンス、

一ノ瀬響氏エレクトロニックサウンド、

大友氏、山本氏のライブギター演奏、

フォルマント兄弟(三輪眞弘&佐近田展康)の「機械謡曲」、

遠藤豊氏の映像、

大庭圭二氏の照明、

梶野泰範氏の音響、

パペット製作は保坂純子先生、

マスク製作は沢則行さんのお弟子さん枝松千尋さん、

振付・ステージングは藤間貴雅・龍巳ご夫妻、

等々、、、、

さまざまな人の助けを借りながら

作り上げた

ミュージック・パフォーマンスです。

田中悠美子 Music Performance

田中悠美子 music performance

ハイナーさんの”Hashirigaki”、

バジルの”Dogugaeshi”、

ACCのニューヨーク研修、

文化庁の新進芸術家海外研修特別派遣によるニューヨーク研修、

すべての総決算のつもりでした。

舞台芸術では

まったく実績がなく、

助成金を得るにも一苦労。

ほとんど自分の持ち出しでしたが、

思い込んだら一直線

やり遂げてしまいました\(^o^)/

舞台作品への参加は

ずいぶんと経験していましたが、

自分で主催して演出して、、となると、

話はまた別。

スタッフさん、裏方さんを含めて

本当にたくさんの人の助けとチームワーク

がないと成立しないし、

作品を創った本人自身のあふれる愛情、

たくさんの人を巻き込みながら

最後までやりとげる強い意志とエネルギーが

必要です。

たった1日限りの公演でしたが、

昼夜2回公演が終わったときの

達成感ときたら、

もう「天国いっちゃいました~!!」\(^o^)/

ていうくらい

気持ちがよいものでした!!

感謝・感謝・感謝<m(__)m>!!!

この作品は、

紆余曲折を経て

7年後の2017年6月、

DVDとなりました。

つづく

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